高機能絶縁計測システム LECUE(リキュウ)
低圧非接地式回路の絶縁抵抗を高精度に計測・監視する絶縁監視装置 高機能絶縁計測システム LECUE
高機能絶縁計測システム(LECUE リキュウLEAK CURRENT MEASURING EQUIPMENT)は,データセンターなどの非接地式の回路をご使用のお客様設備において,供給電源を停止することなく,絶縁抵抗を精度良く計測することができるシステムです。
絶縁不良による設備事故を未然に防止し,お客様設備の安定運用に貢献します。
システム構成と監視原理
概要と構成
- 1システムは,絶縁抵抗の監視・計測を行う「監視計測ユニット」,監視計測ユニットの設定や各種履歴データの管理・記録を行う「パネルコンピュータ」から構成されています。
- 2低圧非接地式※の回路と大地の間に,装置内部が高抵抗の監視計測ユニットを接続し,回路に直流電圧を重畳します。回路の絶縁が劣化した場合,絶縁劣化箇所を経由して流れる直流の漏れ電流を監視計測ユニットで検出して回路全体の絶縁抵抗を求め,表示・記録することができます
- 3絶縁抵抗値が警戒/注意設定値を下回った時,警報として検出し,ランプ表示,接点出力,警報履歴として記録することができます。
- 4監視対象の設備の規模により,監視計測ユニットを増設することで,柔軟に対応することができます。
- ※非接地式について
低圧回路には,1つの相を大地と接続した接地式と全ての相を大地から絶縁した非接地式があります。
非接地式の回路では,地絡事故が1ヵ所発生しても,地絡電流が小さく,電源を供給し続けることが出来ます。
電源供給の継続性が望まれるデータセンターのサーバ用電源や,病院の手術室用の電源などで採用されています。
特長
- 1供給電源を停止せずに高精度な絶縁抵抗計測及びシステムの設置・改修
- 計測には直流を用いているため,対地静電容量の影響を受けずに高い精度で回路全体の絶縁抵抗が求まります。絶縁抵抗のうち10kΩ~999.9kΩの範囲は,絶縁抵抗計の規格と同程度の精度で計測できます。
- 配電盤の空ブレーカーから回路へ直流電圧が重畳できるため,後施工や部品交換をする際も電源を停止せずにできます。
- 2計測データの保存と管理
- パネルコンピュータで,状態表示や各種設定変更の他、計測履歴や警報履歴を確認することができます。
- 計測履歴のトレンドから,絶縁劣化の兆候を把握することができます。
- 3外部機器との接続
- 中央監視装置などと接続し,履歴データの出力,時刻同期,故障時の接点出力ができます。
LECUE導入のメリット(負荷の無停止点検)
データセンターなどでは,電源を停止しての定期点検が難しく,絶縁抵抗計による絶縁抵抗測定が困難な場合があります。
高圧系統が冗長性のある二重化構成で,非接地の低圧回路にLECUEを導入すると,負荷の無停止点検ができます。
お問い合わせ先
戦略技術開発本部 技術開発部
- ※メールアドレス: gijyutsu@kandenko.co.jp